Q.オリンピックを含めた自転車競技選手としてのご活躍について教えてください。
Q.オリンピックを含めた自転車競技選手としてのご活躍について教えてください。
幼少時代に「巨人の星」「アタックNo.1」などの「スポ根」アニメに感動して育った私は、貧しい中ではありましたが自転車競技で名門の高校に進み、毎日の血のにじむ練習や貧血・めまい・血便血尿などの症状にも耐えながら努力を続けました。
その甲斐もあって高校総体で2連覇の実績を残し、国内の自転車製造メーカーではトップシェアを誇る企業に採用していただきました。社会人3年目にはロス五輪代表選考を兼ねた全日本選手権ロードレースで優勝し、「決まった!」と思ったのも束の間、体力不足を理由に落選という無情な経験をしました。
その頃、リベンジに燃えていた私に、新しい概念が入り込んできました。
それまでは「水を飲むと強くなれない」、勝負で負けたら「根性が足りない」と言われていましたが、「水を飲むと強くなる・魔法の水」と称されたポカリスエットの供給開始により「スポーツ科学」が普及し始めたのです。
私は、半信半疑ではありましたが新たな科学的なトレーニングや練習法を導入し、試行錯誤を繰り返しました。
その結果、すべてで運良く効を奏し、1988年のソウルオリンピックでは日本代表としてロードレースに出場を果たし、25位の満足する結果を残せました。
帰国した時のプレッシャーから解放された安堵感は今も忘れられません。
Q.「健康管理士」資格を取得しようと思われた背景・経緯を教えてください。
Q.「健康管理士」資格を取得しようと思われた背景・経緯を教えてください。
31歳で現役を引退した後もずっと、自転車の製造やマーケティング、オリジナルブランドの広報などに携わりながら、サイクルガイドツアーの講師をするなど、常に自転車と向き合ってきました。
還暦・定年を数年後に控え、余生においてもサイクリングを通じた社会貢献活動を継続していきたい、そして人々の「健康」を応援したいと考えるようになりました。そこで出会ったのが「健康管理士」です。
いくつかの資格を見比べる中で、健康管理士の学習内容は幅広く充実していること、生活習慣病予防やQOL向上に関する知識が得られることとともに、「オリンピアンである健康管理士」として健康という財産を多くの人々と共有する自分の姿がイメージできました。
年齢的に学習量に対する不安もありましたが、手のひらサイズの暗記帳を何冊も作成し、当時、往復約3時間かかっていた電車通勤の時間を活用して学習に励みました。
また、養成講座や合格対策講座での講師の先生の講義がとてもわかりやすく面白く学べたことも大きな支えとなりました。
合格通知が届いた時は、35年前に全日本選手権で優勝した時と同じ感動を味わい大変嬉しかったです。
Q.健康管理士の資格を取得された後、どのように活動されていますか?
Q.健康管理士の資格を取得された後、どのように活動されていますか?
サイクルガイドツアーやサイクルセミナーなどに集まった参加者に、健康管理の話を組み込むようにしています。
オリンピアンとして、また職場の後輩アスリートをサポートする立場として、健康管理については常に意識してきました。
例えば、良いパフォーマンスを発揮するための基本として、タンパク質の摂取をはじめ、ビタミンやミネラルが豊富な野菜や水の補給を心掛けることにより血液循環を活性させ老廃物の排せつを促すことを大切にしています。
ただ、スポーツ科学を意識してはいるものの、我流で会得した経験や知識レベルでは自信をもって話す域には達していないのが正直なところでした。
健康管理士の学習や資格取得を経てからは、少しずつ自分が取り組んできたことの裏付けができるようになり、自信もついて余裕や楽しさを感じる機会も増えてきました。
また、37年間連れ添ってきた妻が以前から胃腸の不調に悩まされていて、私もあれこれとサポートをしてきたのですが、私が健康管理士を取得してからはアドバイスに対する耳の傾け方や頼ってくる雰囲気が変化したのを実感しています。今後も仲良く歩んで行けそうです(笑)
Q.健康管理士として、今後はどのような方向性で活動をしていきたいとお考えですか。
Q.健康管理士として、今後はどのような方向性で活動をしていきたいとお考えですか。
私は、自分の行きたいところに向かって自分の力でペダルを漕ぎ、自然の中で風を感じ、各地のロケーションや出会いを楽しむことができるサイクリングが大好きです。
この活動を通して、健康管理士の肩書きや知識を活かし、多くの人が健康寿命を延ばせるようにサポートをしていきたいです。
今般の東京オリンピックはコロナ禍での開催となり複雑な思いもありますが、スポーツの意義や力は間違いなく大きなものがあります。
「人生100時代」を生き抜くオリンピアン、そして健康管理士として、情熱をさらに注ぎながら、健康に「期待」し「関心」をもち「感謝」を呼びかけて行きたいと思います。