活動の現場

ニュース123号

木曽 長 さん

視覚のハンディがおありとのことでが、どのように生活やお仕事をされていらっしるのですか?

視覚のハンディがおありとのことでが、どのように生活やお仕事をされていらっしるのですか?

 私は先天的な視覚障害を持っていまして、身体障害者1級レベルです。視覚障害者の歩行手段としては、白杖や盲導犬の使用などがあります。私は、盲導犬との生活をここ14年間続けています。生き物を飼うわけですから、それだけ大変なことも多々ありますが、私の大切なパートナーとして仕事の時もいつも一緒ですし、心の支えにもなっています。転倒のリスクも少なくなりました。文字を読んだりするときは、拡大読書器を利用しています。

健康管理士の資格に興味を持ったきっかけ
選んだ理由を教えて下さい。

健康管理士の資格に興味を持ったきっかけ
選んだ理由を教えて下さい。

 私は、生命保険会社に入社し、長年営業の仕事に携わった後、生涯生活設計「ライフプラン」をお客様にご提案する業務を担当するようになりました。今では、保険の営業においてライフプランを提案することは当たり前ですが、当時はまだ“はしり”でした。お客様のライフプランを考えていくことは、生きがいを見つけていくこと、つまり心の面をサポートすることになるわけですが、お金や保険の話だけでは十分に伝えられません。やはり、健康づくりや病気の予防に関する知識を持ちアドバイスできることが必要だと感じていました。そうした中、協会専務理事・安村さんとの出会いがきっかけで健康管理士を知ったのですが、資格や学習内容を理解した時「これだ!」とピンときました。今からもう21年も前のことになります。

健康管理士の資格を取得されて、どのように活用していますか? また、どのような手応えがありましたか?

健康管理士の資格を取得されて、どのように活用していますか? また、どのような手応えがありましたか?

 生命保険会社において講師を約8年務めた後、独立し現在に至るまで、25年以上に渡ってライフプランセミナーの講師として全国をとび回っています。お陰様で、教職員の方々や企業・労働組合の従業員を対象とする依頼先からずっと声をかけ続けていただいており、多い時は年100回、現在でも年20回ほど講師を務めています。講師を養成する立場としても長年指導にあたっています。
 私の講義では、視覚障害があるため、パワーポイントを使うスタイルはとっていません。独自の資料を作成・配布し、話す内容をすべて頭に入れた上で進めているのですが、内容は健康管理士のテキストで学んだ各臓器の機能や血液循環、栄養、運動、ストレスなどをベースにしています。とにかくテキストの表現や言葉が分かりやすいので、その内容を活用すると受講生に伝わりやすいということを長年実感しています。肥満の人が体重を減らす意味はどこにあるのか、なぜ野菜を食べることが身体に良いのかなど、健康管理の方法を具体的に意識し行動や習慣を変えてもらうために重要なことは、受講生が自ら理解でき行動変容の意欲を持てることです。当たり前かもしれませんが、何かを学ぶ上では、やはり分かりやすさが大切で、そこが健康管理士の魅力だと感じています。
 実は、私は視覚障害に加えて、吃音(きつおん)いわゆる「どもり」にも長年悩まされてきました。今ではかなり改善されているのですが、話し中に度々「どもり」が出てしまっては講義の質は落ちてしまいます。でも、マイナス要因を単にマイナスとして捉えてしまっては、そこから先何も始まりません。吃音を持つ人は、歌を唄うと腹式呼吸になるため意外にも流暢に唄えたりするものでして、私も講義中に歌を取り入れながら楽しくライフプランや健康づくりを考えてもらえるようにしています。障害や悩みを持ちながらも、それをプラスの力に変えて色々なことにチャレンジしていますが、多くの皆様から支持していただけることに、感謝の気持ちと益々のやりがいを感じています。
 また、独立後、新たに鍼灸院を開設するために盲特別支援学校に通い、はり・きゅう・あん摩マッサージ指圧師の免許を取得し、7年前から開業しています。私は、心理相談員や産業カウンセラーでもあるので、カウンセリング治療院としても看板を掲げ、心と体の両面からのケア・治療を行っています。私を頼って私に身を委ねてくださるお客様とは、信頼を築くことが絶対欠かせません。当然、体調が良くなるという結果も出さなくてはなりません。実は、そこで大いに活用させていただいているのが「ほすぴ」です。ほすぴは、テキストと同様にとにかく分かりやすく、またイメージしやすい図がたくさん書かれているので、シンプルに理解しやすい内容に編集されています。健康管理士を20年以上続けてきましたので、膨大な数のほすぴが手元にあります。テーマ・ジャンルごとに整理してあるので、患者さんの症状に合わせて、治療やカウンセリングの際に活用しています。お陰様で、リピーターの方も数多くいらっしゃるため、1ヵ月半ほど先まで予約が入っています。

健康管理士としての今後の方向性や展望をお聞かせください。

健康管理士としての今後の方向性や展望をお聞かせください。

 私は宮沢賢治さんの「雨ニモマケズ」が好きで、この詩の中には健康づくりやライフプランを考える上で大切なことがたくさん詰まっていると思っています。実は、来る11月3日(宮沢さんがこの詩を書いたとされる日)に、「盲導犬といつでもどこでも一緒に」というチャリティーコンサートを開催します。私が代表を務める「北九州盲導犬ユーザー友の会」が主催です。北九州市やNHK厚生文化事業団、四大新聞社などから後援をいただく大規模なイベントですが、こうした機会を通して、盲導犬の普及、及び視覚障害者の自立と社会参加をアピールしていこうと考えています。いつの時代も健康は大切な財産です。健康管理士ももっと多くの方々に知っていただき、仲間を増やしていきたいと思っています。

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インタビュー

健康管理士としてご活躍中の方に、資格に興味を持ったきっかけや通信講座での勉強方法、現在、どのように資格を活かしているか等を実際にインタビューさせていただいた内容をまとめてあります。

活動の現場

健康管理士の方に2ヵ月に1回偶数月の末にお送りしている「健康管理士ニュース」に掲載されている「活動の現場(健康管理士インタビュー)」のバックナンバーです。

活動事例

健康管理士一般指導員としてご活躍いただいている方々から寄せられている「活動事例」を、主にご活躍いただいている場所(ステージ)別に、5つに分類してご紹介します。

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