今回ご紹介するのは、俳優としてNHK大河ドラマやTBS日曜劇場をはじめ、数々のテレビドラマや映画に出演され、ご活躍されている尾竹明宏さんです。
健康管理士の資格に興味を持ったきっかけ、選んだ理由を教えて下さい。
健康管理士の資格に興味を持ったきっかけ、選んだ理由を教えて下さい。
会社員として働きながら俳優の仕事を始めた後、40歳台後半に意識混濁により突然倒れて救急車で運ばれるという事件が起こりました。その時は原因不明という結果でしたが、年齢的なことや生活習慣によるものが大きいのは明らかでした。私は学生時代に野球強豪校で猛練習に打ち込み、怪我やリハビリ、体力作りに励む日々を過ごしたことにより、比較的若い頃から体や健康管理についての意識がつくられていたように思いますが、この出来事をきっかけに、健康や医療に関する情報をきちんと体系的に学びたいと思い始めました。
その中で、きちんと体系的に健康や医療が学べて、国家資格とまではいかないまでも公的に信用のある団体が主宰する資格で、さらに通信で学べるという働きながら習得するには格好な条件がそろっていた「健康管理士」資格を取得しようと思いました。
健康管理士の資格を取得された後、どのように活用されていますか?
健康管理士の資格を取得された後、どのように活用されていますか?
健康管理士を取得して真っ先に行ったことは、自身のプロフィールに「健康管理士」と記載することでした。資格は普通自動車免許しかなかったというのもありますが、当時すでに健康番組やドラマでの医師役などをやらせていただくことが結構あったので、仕事に活かせると思ったのです。すると効果が表れました。俳優といっても誰でも知っているわけではない私レベルの俳優は、役をもらうために未だオーデションを受けなければならないことが多いのですが、そのオーデションの面接時、ほとんどの場合、この健康管理士についての質問を受けます。皆さん興味を惹かれるのだと思いますが、実際に健康に対する知識が豊富だということが決め手になって役を得ることが出来たケースが結構あります。
健康管理士で学んだ知識や情報は役作りでも活かせています。TBSの日曜劇場「日本沈没―希望のひと―(2021年放送)」にレギュラー出演した際には災害担当大臣の役でした。この役を担う上では、災害が発生した場合に想定される人々のストレスや心理状態などをイメージして演じました。
また、フジテレビの月9ドラマ「ラジエーションハウスⅡ(2021年放送)」では外科医を演じましたが、手術を必要とする肺の病気の治療方針を主人公演じる放射線技師らに伝えるシーンがあり、この時は健康管理士のテキストにある肺の構造や病気の知識を再認識して臨みました。
他にも、バラエティ番組などの再現VTRによく出演させていただくことがあります。こうした撮影では専門家の監修がない場合が多いのですが、ある時の現場(医師役)で「患者の容体が急変し駆けつけて処置をする」というシーンがありました。台本にはどのような演技をするとは書かれておらず演出の監督も「???」という感じでしたので、私の方から健康管理士で学んだ知識である救急救命の手順、心臓マッサージや人工呼吸(マウストゥーマウス)などを提案し採用されたことなどもありました。
そして、俳優という仕事は本当に体力勝負です。セリフを覚えて体を使って演技するだけでなく、ロケで実際の季節とは違う季節の暑さ寒さに対応したり、水に浸かったり穴に埋まったりとまさに肉体労働ですので健康管理はひときわ重要です。さらに「俳優は待つのが仕事」と業界では言われているほど、撮影時間が押したり巻いたりという時間のずれが必ずと言っていいほどあります。そうした中で仕事をする俳優は、緊張と緩和のバランスのとり方、切り替えが重要になってくるわけですが、健康管理士で学んだ身体の仕組みや心の働き、特に交感神経と副交感神経の働きなどの知識は非常に役に立っています。
健康に暮らすために、ご自身のライフスタイルで気を付けていることを教えてください。
健康に暮らすために、ご自身のライフスタイルで気を付けていることを教えてください。
やはり、食事と運動には気を使っています。食事は量も質も考えています。簡単に言うと食べ過ぎないことや食べる順番、食べ物のバランスなどで、運動に関しては毎日必ずウォーキングをします。これは、健康管理士の資格を取得するために学んだ膨大な知識と実践、さらに取得後からずっと送られてくる「ほすぴ」でその知識をブラッシュアップしてゆく中で、現時点で私が行きついた健康でいられるシンプルな結論です。適正な食事と適度な運動、これを愚直にまじめに続けられたら年相応に健康でいられると信じています。
それまでは、テレビの健康番組やネット、雑誌などの一時的な情報、流行に振り回されていたように思いますが、きちんと学び資格を得たことによって自信がつき、一時的な情報に惑わされずに自分で考え結論付けることができたと思っています。
健康管理士として、今後はどのような方向性で活動をしていきたいとお考えですか。
健康管理士として、今後はどのような方向性で活動をしていきたいとお考えですか。
俳優という仕事は、ありがたいことに定年がありません。必要とされる間は、体力、気力が続く限り、続けていきたいと思っています。医療や健康情報というのは日々進歩、刷新されていくでしょうから、これからも健康管理士として学び続け、まずは自身の健康管理に生かしていきたいです。また、それと同時に家族や仕事、或いは社会活動の中で関わるたくさんの人に対しても、この資格や知識を有効に活用することができると思いますので、その時々で健康管理士資格をアピールしていけたらと思っています。